大町この町

長野県の北のほう、白馬より少し南で安曇野より少し北にある、大町市という町にお邪魔してきました。

京都からだと、名古屋まで新幹線に乗って、名古屋から特急しなので北上して、松本で乗り換えて更にJRの大糸線という2輌編成の単線列車に1時間ほど揺られて(大町に来るのはいつも決まって平日の真昼間なのに、いつ乗っても混んでて座れない)、ようやく着きます。
でも、信濃大町駅に降りたつと、とっても新鮮な空気と、改札近くでは立食い蕎麦屋さんのおつゆの匂いと、そして何より広い空と雄大な北アルプスの山々に迎えられて、移動の疲れもどこへやら、元気に
「ただいまー!」
という気持ちになります。

最初の数回はハープの福島青衣子さんと。福島さんが産休に入られて以降しばらくは私とピアノの塩見くんとでお邪魔していました。その後、【プラスもう1人】を仲間にお迎えして新しい楽器の魅力も紹介していこうと、前回はヴァイオリンの杉江洋子さんに来ていただいたのでした。
そして、今回は、チェロの北口大輔さん(日本センチュリー交響楽団首席)にお力をお借りして、3人で楽しい旅となりました。

到着した木曜日は、駅からそのまま市役所へお邪魔し、牛腰(うしこし)大町市長にご挨拶。牛腰市長さんは、私が大町にお世話になり始めた頃からずっと市長さんで、お忙しい中でもご都合が許す限りは私たちのコンサートにおいでくださり、それが叶わない時でもいつもお心にかけてくださいます。お目にかかれた時はとても優しくあたたかく、大町のことを熱心にお話しくださったり私たちのことをお聞きくださったりして、それはそれは、とても幸せな時間です。コンサートにいらしてくださる時も、ただお付き合いで来てくださってるのではない雰囲気で、最前列で、コンサートの最後までニコニコと聴いてくださり、盛大に拍手をくださったお姿が忘れられません。
この日は、大町の美味しいお水のことや、大町出身の奥原希望さん(バドミントン選手)や鉄拳さん(パラパラ漫画の)について、また、今回私たちがアウトリーチでお邪魔する2つの小学校や、山村(さんそん)留学で受け入れている子供さんたちについて、それから、大町で予定されている国際芸術祭への期待などについてお話しを聞かせていただき、楽しい時間でした。

市長さんのもとを失礼した後はホールで打ち合わせとリハーサル。この日から、おはなしの栗林さとしさんにもご参加いただいて、土曜日のコンサートに向けて《音楽とお話のコラボレーション》のリハーサルをしました。
今回の題材は、『最後の一葉』(O.ヘンリー作)。栗林さんから送っていただいたテキストに、場面場面に相応しそうな楽曲を出し合い、栗林役(読む係)と演奏係を手分けしながらだいたい各曲の長さを予測していって、全体の中で音楽が流れる時間とそうでない時間の配分のバランスを見極めたり、楽譜は読めないと仰る栗林さんが混乱されないで済むタイミングを工夫したり、色んなことを検討しながら、大町入りする前におおよそ仕上げてはいくのですが…栗林さんのテンポや間合いは大町に来て合わせてみるまで分からないので、毎回、初合わせに挑むまでが大ドキドキなのです。
でも。うまくいかなかったことが今まで一度もなくて(自画自賛!笑)、今回も、大盛り上がりでリハーサルが進みました。
お話だけを読んだ時は、なんとなく暗い場面が多くて起伏が少ないお話かなと感じた第一印象でしたが、少し工夫して音楽を添えると、お話に音楽が鮮やかな色を添えてくれるようでした。また、音楽もおはなしも人間のすることなので2度とは同じ速さで再現できないのですが、私たちは栗林さんの声色やことばことばを聴き取って同じ楽譜でも少し陰影に工夫をしたりテンポを微妙に伸び縮みさせたり、栗林さんも私たちの音楽の雰囲気を心深く感じてくださるようで(多分とても無意識のようです)、合わせを重ねるごとに毎回おはなしの進み方や声のトーンに少しずつ変化があるのです。音楽とお話が見事に寄り添い呼応し合う様子を、そのただ中でリアルに感じることのできる体験は、スリル満点だけどとても楽しいです。
今回は、北口の大さまが「ベアモンさんのテーマ」(示導動機!)を担当して、見事にぬくもりを添えてくれました。
語る栗林さんとベアモン大さま。
笑。

それから、『葉っぱのフレディ』から続く「なんということでしょう!」のテーマも、今回も見事に継承されました笑笑。

コンサートでは、ブラームスの三重奏も演奏しました。大さまの『白鳥』も自作曲も、亮さまの『悲愴』も、本当に素晴らしかった。好きになりそうでした〜

金曜日のアウトリーチは、大町北小学校と大町南小学校にお邪魔して、みんなのいつもの音楽室(または多目的ルームのような教室)で、とっても間近で生の音楽を聴いてもらいました。みんな元気で、積極的に聴いてくれて、とっても嬉しかったです。最後に各学校の校歌を歌ってもらって共演したのですが、今回は大さまがいるので私は歌う係となり、ギリギリまで、移動の車の中でも繰り返しワーワー歌って練習して、頑張りました。今もぐるぐる頭の中を回っています笑
地元紙「大糸タイムズ」さんで、小学校でのアウトリーチの様子を記事掲載いただきました。


あとは、大町特産のお蕎麦をいただいたり、おやきにかぶりついたり、りんご農園さんにお邪魔したり。
もりだくさんな3日間でした。

お世話になった皆様、聴いてくださった全ての皆さまに、心より感謝いたします。
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おまけ。終演後、サインタイムからの[おおまぴょん](大町市のゆるキャラ)イラスト対決タイム。
亮さまの劇的勝利(何が)で、市長さんへのお礼の色紙には亮さまのおおまぴょんが採用されました。
大さまも僅差で準優勝でした。
(私は参加賞)
峯村農園さんと。美味しいリンゴと梨、それと楽しいひととき。ありがとうございました!

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長〜くなってしまいました。

今日から定期リハーサルが始まりました。
ワイケルトさんによるブルックナー。またまた、オーストリアの広い森を散歩しに渡墺したくなりました。
でも、ワイケルトさん、とてもきびしくて、ppp(ピアニッシシモ)の要求がとても。はぁぁ〜難しい〜怖いょ〜
明日も頑張ります!


それから、最後にお知らせ。
12月9日・Cafe Montageさんでの公演が情報解禁になりました。
フルートの瀬尾和紀さんをリーダーとする、シェーンベルク「室内交響曲」の会に参加させていただきます。出演者が多いので、お席がいつもより更に少なそう。詳しくはCafe MontageのFacebookページでご覧になれます。よろしければ是非!

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