さては仏

定期2公演が無事明けて、暦(弊社日程表)の上では夏休みな3日間がありました。
掃除洗濯片付けなど身の回りを調えた後は、会いたい人に会ったり、行きたかったところに行ったり、ちょっとダイエットを油断したり笑、元気の出る食べ物を食べたり、ゆるーっとラフマニノフをさらって胸苦しくなったり(えぇ曲ゃ♡)、武満さんを読んだり、そんなことを、こまごまとした仕事や練習の合間にしておりました。

そんななか、高校時代の同級生の1人、K君が京都出張だと連絡をくれ、会いました。
K君は、サッカー部で、たしかキーパーをしていて、利発でユーモアがあって、いつも学年の中心にいるような、美男美女揃いの賑やか華やかグループにいたような印象(イメージ)で、地味で暗い学生だった私などには余程無縁な存在でした(実際、同じクラスになったこともないし部活も何もかも絡みゼロで、単なる同級生400人のうちの1人でした)。それが、大人になって時代も時代でSNSなどで数年前にひょんなことから繋がるようになりました。が、だからと言ってSNS上で何度かやりとりをした程度。サシ飲みなんて、そんな、えー!、と思いつつ、まぁ私は仕事柄よく知らないお客さんとあることないこと適当に(いい意味でっ!)喋るのは慣れているし笑、どうせなら結婚して子供さんが生まれたての彼に、どうやったら結婚できるのか、どんな女子だったら結婚したいと思ってもらえるのか!笑、そこら辺を根掘り葉掘り聞く作戦で行ってみよう笑!と、そんなつもりで夜の街へ繰り出しました。


高校時代の同級生だから、誰だって他人のような気はしないんですが、やはりそのように、全く気心知れた旧友の再会的な風情でスタート。飲み物が届いて、お付き出しが出るか出ないかなタイミングで

「なーなー!」
「いやごめん、俺から喋らせて!」


…と、私がケッコンの秘訣を聞くより先に、私が高校時代をどんな思いで過ごしていたのか、夢の始まりはどんなふうだったのか、今日(こんにち)に至るまでの道たるやどんなのものだったのか、…K君は興味津々で、小谷口に会ったら絶対聞きたかったんだ、と、根掘り葉掘り、私のこれまでを聞いてくれました笑。

全く普通科の高校だったので、高一から将来の道を決めてひた走った私のような生徒が少数派だったことは確かです。私は私で、普通の高校生な他のみんなが羨ましくて仕方なかったし、何の余裕もなく一切遊べず(勇気がなかったから)面白くも何ともない陰気な自分が嫌で仕方なかった。だけど、彼は彼で、朝も昼も放課後もひたすら練習してるブラバンの中で、更にひたすら頑張っているらしい私のことを何となく気にかけてくれていて、見るともなく見てくれていたというのです。だってオレらなんか高校ん時に自分が何したいかなんて全然見つけられなかった、なのに、と。

『だけどさ、あんな学校から東京芸大目指してるっていうやん?オレよく分からんけど、多分むちゃ大変やったやろうと思うのに、高3の時くらいやったかなぁ、なんかちょっと喋った時に、お前むちゃくちゃ明るい子やってん!あいつ一体どないなっとるるる(←巻き舌)んゃと思ってさ。』

…あの頃の私が?…明るかった?

当時K君と喋ったことがあったかどうかさえ記憶が怪しい私ですから、どんなことを話したかなんて全く覚えてません。だけど、18歳の私が“明るかった”とは。
…軽くショックでした。40にして、初めて知る事実。いえ、事実かどうか分かりませんが、少なくともあの頃の私をそんな風に思って、見てくれた人がいた。そのことに感激しました。

見てくれる人がいるっていうのは、有難いものです。思えば私はいつも、そうやって救われてきた気がしています。そして、K君はいつも、きっと、そうやっていつも笑って、人の何気ない何かをしっかり見て、みんなを応援して、周りのみんなを明るくすくい上げる、きっとそんな人。この日初めて知ったけど、私の例の変てこなCDも、なんと2枚も買ってくれていたと。分からんなりに嫁さんに聴かせて自慢してん♪と。あかんK君、それは軽いDVや。笑。
我々の同級生には他に写真家や料理家や何やで本を出してる人が何人かいるんですが、それも聞くたびに友達だろうとなかろうと全部買ってると。だって嬉しいやん♪と。そういえばあの子も歴史の本出してるよ、と私が話すと、なになになに?と、もうその場でAmazonで注文してました。5000円もする本を。

やるなー。男前やなぁK君。

なんか言葉がうまく見つからないくらい、彼の清々しさに感無量でした。
来世はもうちょっと早く仲良くなろうね、と予約しておきました(そんな人ばかりで、来世はかなり忙しくなりそう笑。どうした今世!笑)。そして、彼の年上の部下さんが、吹奏楽頑張ってる中学生の娘さんに結構いいトロンボーンを買ったらしいねんという微笑ましい話題でワーワー盛り上がったり、歯茎が下がってきたよねぇぇ〜というお決まりの四十路トークでデンタルケアについて激論を交わし?たりして、楽しい晩餐は終了。


『お前な、お前は絶対、自分を幸せにする力のある奴やからな!
   他人のことばかり考えすぎるなょ、自分が幸せになるために、お前のその莫大なエネルギーを使え。自分を幸せにしてやれ。お前やったら出来るやろ?自分が幸せになったら、周りの人もみんなハッピーになるんや。お前がお前を幸せにするんやで。わかったか!』

…K野君、あなたは一体私の何を知ってるの。そんなに友達じゃなかったはずやで。全部見透かされてるやん笑。


この日2度目のショックはボディブローのようにズズンと効いて、しばらく呆然と、数日を過ごすことになりました。


イチジク酵母ベースの酵母シロップのかき氷@アペリラさん

夏が終わってお店を再開したらしいアペリラさんに、久しぶりにパンを買いに行っただけのつもりだったのです。だけどつい暑くて誘惑に負けました。
全然フォトジェニックじゃないけど、今まで食べたかき氷の中で一番美味しかったです(驚)

頭冷やしました。

自分を幸せに、かぁ。。
頑張ってみるよ。
難しいけど。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • Naoko

    2017.11.26 02:35

    @iidasoiiidasoiさま、ありがとうございます。 助けがくるといいなと思います。ありがとうございます😊
  • iidasoi

    2017.11.18 05:27

    京響でのお姿とブログの文章しか存じ上げないのに、なにか言うのも何ですが、小谷口さんにとっては「自分を幸せに」はすっごく難しいのだと思います。でもKさんにそういわれるのも何かのタイミング、真剣に取り組んでみたらいかがでしょう。 本気になったら、いろんな人とか本とか映画とか、なにやかやが助けてくると思います。きっと。 さみしさで血を吐いた心の穴はとても深かったかもしれませんが、少なくとも40年以上前の話になりましたし(笑)、もう大丈夫じゃないでしょうか。