自分にできることを

改めまして、明けましておめでとうございます。
ニューイヤーコンサートが終わって、ちょっとホッとしておりました^^;。
相変わらずヒドい写真の腕ですみませんですが笑、ニューイヤーコンサートの時はこんなふうに、生のお花が舞台を飾ってくれています。
お正月にテレビでウィーンフィルのニューイヤーコンサートをご覧になった方もたくさんいらっしゃると思います。楽友協会のステージを飾るお花も、全部あれは生のお花で、ニューイヤーコンサートに限らず何か記念っぽいコンサートの時はあんな風にしばしば飾られるのですが、量が多いのと、本当に豪華なのとで、ホールじゅうがお花の香りに包まれます。あれは今でも忘れられない華やかな空気。そして、コンサートが終わった後は、もう用は終わったから持って帰っていいよ?と、ステージのおじさんが言ってくれて、少しいただいて帰ったことがありました。
そんなことを思い出しながらの、ニューイヤーでした。

冬休みで帰省中の元生徒たちや、試験前でソワソワしている?現生徒たちもたくさん聴きにきてくれていたようで、先生は1曲しか乗らなくてスミマセンでした笑。
わざわざ来てくれた懐かしい生徒たちから、それぞれ武者修行の様子を色々聞かせてもらって、色々大変ながらも元気に奮闘しているのがよく分かって、嬉しいような、嬉しいような、嬉しかったです。


音大生の学生生活は本当に暗いです(天才と、良家の子女と、プロになるつもりがない学生を除く)。
ひたすら練習して、ひたすら自分の弱さと向き合って、ひたすら貧乏で。バイトなんてしてたら周りに置いてかれるけど、親に援助してもらっても今勉強していることが将来に繋がる保証は何もないどころか殆ど繋がる気がしなくて、自己嫌悪と、自暴自棄と、親に申し訳ないのと、どうしようもなく孤独なのとで、私も学生時代のことで思い出す景色は練習室の壁と夕方のスーパーの割引シールくらい…それはいくら何でも言い過ぎですが笑、でも、それほどに、地味でミゼラブルでした。

2/3の演奏会で、チラシには載せていませんがもう一曲吹きます。私の節目の演奏会におはこびくださる皆様へ心を込めて、ご挨拶がわりに私の大切な作品を演奏しようと思いました。
私を闇から引き上げてくれた、私にも出来ることがあると気づかせてくれた、今の私に至る道の最初を照らしてくれた、だいじな作品。年末あたりから、ぼちぼち勉強し直しながら思い出しながら準備しているのですが、楽譜にはあの頃の苦しい爪痕がそこここに残っていて、何とも言えない気持ちになります。若い人は可能性が無限にあっていいね、と、大人は簡単に言います。でも、若い人は、残る人生が長い分だけ、恐ろしく不安になるし、可能性って何?どこ?と、真っ暗で何も見えない宇宙に放り出されているような救いようのない気持ちに、ただ毎日、黙って耐えているのだと思います。そうだ、そうだったなぁ。あの時の私に、大丈夫あと3年でプロになれるよ!、と言ってあげられたらどんなにかと思います(苦しいのは今もさして変わらないけど、少なくとも三度のご飯は誰にも遠慮せず食べられるようになりました笑)。
プロになれてみて分かったのは、何もかもを、日本一見事に吹ける必要は必ずしもないということ。吹けない曲があっても構わないし(学生時代に勉強するようなギラついたソロのレパートリーについてです)、苦手なジャンルがあっても構わない。声楽家は自分に合った役を選びます。器楽の人間だってそうであっていい。誰よりも指が回って誰より大きい音が出せて誰よりも煌びやかである必要は無い。それよりも、誰よりも我慢強いことと、夢が叶うまで努力できることと、ほどよい謙虚さと、それに「私にはこれが出来る」という小さくても何か確かな自負があればいい。あとは少ないチャンスの波が来た時に絶対に乗る力。謙虚が過ぎたり、「自分に出来ないこと、足りないこと」ばかりが頭の中を埋め尽くしてしまうと、道を見失ってしまうから。他の人にはめったにない何かを、自分の中に見つけて、それを自分の腕の中にしっかり抱きしめて、前へ進む勇気を持つこと。パーフェクトでなくても、自分のsomething specialを生かせる場を明るく探せば、意外に楽器を持ったまま大人になることが出来る。そこへ来るまで諦めないこと。我慢し続けられること。しなやかに強くあること。自分を大事にすること。人とのつながりを自分からは断たないこと。…どこでもドアがあったら、真っ先にあの時の練習室に行って、あの時のどうしようもない私に伝えたいのはそんなことです。美味しいシュークリームをひとつ持って。



当時の師匠の字。“ねむたい時の口”。笑。“韓国の泣き女”というのもあります(韓国は作品と何ら関係ありません)笑。



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東京で勉強していても、帰ってきては聴きにきてくれて「やっぱり先生の演奏が好き!」なんて言ってくれちゃって、もう、先生、あと3000年くらい頑張れそうです٩( ᐛ )و笑

(そうやって、誰かの心をふっと照らす言葉を自然にかけられたり、チャーミングな笑顔を持っていることは、それ自体が大きな力をもって彼女自身を明るく照らしてくれる日が必ず来る。大丈夫だな、と、思いました。)

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