再開後初定期

雨のやみ間に、いよいよ蝉が盛大に鳴き始めました。


昨日、今日と、再開後初となる定期演奏会が無事に開催できました。
残念ながら、舞台上の密を避けるためにプログラムが大幅に変更されたため、クラリネットは今回無念の「出番なし」となってしまい、参加できませんでした。お客様の数を制限しているだけに、本番を聴きに行くわけにもいかず、リハーサルの日に見学に出かけ、コンサートホールに音が戻ったことに感激しました。来てくださったお客様からもたくさんご連絡をいただき、皆さまに楽しんでいただけたようで、私も本当に嬉しかったです。


自粛期間中、事務所に用があって練習場に行くと、行くたびに、朝行っても昼行っても夕方に行っても練習室のあちらこちらから同僚の練習する音がひっきりなしに聴こえてきて(自宅で練習できない人たちなどが練習に来ていました)、自分が練習していることは特に何も思わないんですけど、ひとが練習している場面に接して、改めて「あぁ、音楽家の努力って、すごいもんだな」と、思ったものでした。差し迫った本番がなくても、誰に見られているわけでなくても、ただ自分の技術向上のために、毎日、ただじっと、楽器を構える。30になっても40になっても50になっても大真面目に自分を磨いている姿を壁越しに感じて、私も頑張ろう、と、いつも思っていました。
私も、精一杯頑張っていました(サボると、すぐ、あっという間に、跡形もなく下手になるからです。しゃーなしです)。が、それでも、やっぱり、1人でできることの限界を、すぐに感じていました。1つは、やっぱり、仲間がいて、音を重ねてこそだということ。もう1つは、やっぱりやっぱり、舞台に立ってお客様の視線に晒される中でしか、磨けない、維持できない感覚があるということ。仲間やお客様に育ててもらって(いただいて)いることを、改めてとても痛感しました。
仲間と楽器を持って職場で会えて、やっと少しずつお客様の前に戻って、どれだけ嬉しいか、ありがたいか、これはとても言葉にしきれないです。再開を待ち望んでくださり、外出も何かと気を使う中でもお出かけくださるお客様がたに感謝して、安全に留意しながら、ひとつひとつコンサートを大切に開き、ひとつところで音楽を共有できる喜びを感じていただけるような演奏を、皆で力合わせてしてまいります。
来月以降は私も(クラリネットセクションも)定期演奏会に出演できそうです。今後もやむなくプログラム変更が続きますが、喜んでいただけるようなニュースもお知らせできるかもしれません。楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです、どうか今後とも京都市交響楽団をよろしくお願い申し上げます。


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8/1法然院さんでのチャリティコンサートについて、なかなかこちらからは積極的にご案内しにくい状況ながら、たくさんの方から応援と「行くよ!」のお声をいただいております。有難いことです。感謝いたします。

こんな時はモーツァルトの音楽でしょう、と真っ先に思ってプログラムの中心に決めました。それから、本堂の御本尊様を前に演奏できるこの機会にどうしても取り上げてみたかったのが、グラズノフの「東洋の夢」。モーツァルトと同じ編成(クラリネット+弦楽四重奏)です。短い小品ですが、法然院さんの素晴らしいロケーションの中で幽玄な音楽がどのように響くか、楽しみです。そして最後まで悩んで決めたクロイツァー「クラリネット四重奏曲」は、留学時期にウィーンの中古楽譜屋さんで買い込んできたままになっていたうちの一曲なのですが、モーツァルトのすぐ後の時代にウィーンで活躍した人らしく、とても明るく軽やかな作品です。グラズノフと合わせて今回初挑戦で、決める前に「吹けるのかしら」とザーっと譜読みした時には気づかなかったんですが、さらってるうちに気づきました、クラリネット吹きっぱなし!キツ!笑。
…というわけで、やっちまった、クラリネット全乗りです。誰かにソロでも弾いてもらったり、弦楽四重奏でもやってもらったらとも思ったんですが、言い出しっぺなのに楽するのもな…と勇気が出ず、吹いて喋って、喋って吹いて、します。喋りすぎないようにします。
ご無理のない範囲で、お気持ちいただけましたら、お越しいただけましたら幸いです。


【九州豪雨災害に心寄せる音楽の夕べ】
日時:8/1(土)19時開演(約1時間)
会場:法然院・本堂(左京区鹿ケ谷)
料金:ご志納
曲目:「東洋の夢」(グラズノフ)、「クラリネット四重奏曲」(クロイツァー)、「クラリネット五重奏曲
」(モーツァルト)
出演:田村安祐美Vn、田村紗矢香Vn、丸山緑Va、佐藤響Vc、小谷口直子Kl
お問い合わせ:090-1899-3689(法然院サンガ)


ご近所の方から長刀鉾さんの粽をお分けしていただきました。初めて手にしました。どぎまぎ。疫病退散、よろしくお願いします( ´ 人 ` )