3月の出演予定

ローエングリン、どこが泣けるかというと、もう、第1幕Vorspiel(前奏曲)の最初の音が鳴った時から泣けます。私はです。もうさみしい笑。
冒頭しばらくの弦楽器が、水面(みなも)のさざめきに聞こえて、優しくて美しいけど、もう、さみしい結末が予見されるようです。力なく微笑みながら、失ってしまう(去っていく)ものの後を追わないさみしさを思います。私はです。その後、木管が加わって響きに生命を宿し、金管が情熱を吹き込むように感じます。盛り上がれば盛り上がるほど、せつない。

第3幕の中盤、エルザがローエングリンを失うことが決定的になってしまった場面。悲劇的な強奏、沈黙を際立てる最弱音のティンパニ、重く引き摺るような低弦に続いて現れるクラリネットが、何と長調の愛の旋律であることが、本当に、言葉がないんです。これは、エルザの涙。美人の涙がひとすじ。知らんけどーーーーー!

…すいません、だいたい適当に妄想してるだけなので、合ってるとか間違ってるとか言わないで、どうかお許しください。美人は泣いても美しい。羨ましい。


第1日目、終演いたしました。
福井先生、森谷さん、谷口さん、小森さん、妻屋さん、大西さん、本当におひとりおひとりが圧倒的で、素晴らしかった。近くで聴かせていただき見せていただきお供させていただいて、心がとても震えました。感謝でいっぱいです。
合唱の皆さんも、本番も時々チラ見しました、合唱が真ん中にあるオペラでした、感激でした!


福井先生とご一緒させていただくときは、いつだっていちばん緊張します。初めてトスカをご一緒させていただいた時なんかはほとんど気絶していました、びわ湖で伴奏させていただくことなんて今までも何度もあったのに、いつもそうだけど、今日もやっぱりすごく緊張して、どうしてもうまくいきたくて、心こめて吹きたくて、先生をもっと聴きたくて、聴き惚れて落ちないように必死で、忙しかったです(困)。
終演後、ご挨拶に上がって、そして、初めて、一緒に写真撮ってくださいとお願いしてしまいました。そういうのは苦手で、だけど今日だけは、何とか頑張れたら、きっと勇気を振り絞ってお願いしに行こうと決めていました。すごく振り絞りました。厚かましいおばちゃんの顔に震える乙女心を隠せるようになるまで、なんと23年かかりました。もちろんこんなところには載せられません、ひっそりと、宝物にします。

オケピットも懐かしいけど、皆さんと同じ舞台の上で過ごせて、今回はキャストの方々や合唱で参加している友人たちや各種スタッフさんたちに会うことも容易にできて、嬉しいこともたくさんでした。
明日もう一日、頑張ろう!


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今月の出演予定です。(忘れてた)


【アルティ・アーティスト・プロジェクト  音楽×舞踊×映像collaboration『Re:つくもがみ』】
3月6日(土)15時開演(府民ホールアルティ)
➡︎作曲の岡田加津子先生の音楽と、舞踊による公演に、録音で参加させていただいておりました。クラリネットソロと、チェロとのデュオ曲の2種がありました。録ったのはコロナの前、2019年の年末で、2020年に予定されていた公演がコロナで延期になって、今日でした。びわ湖オペラと重なってしまい、本公演に接することが叶いませんでしたが、先日舞台リハーサルを見学させていただいてきました。身体表現の力強さと、音楽の力に圧倒されました。過ぎてからのお知らせになり、すみません。

【びわ湖ホールプロデュースオペラ  歌劇『ローエングリン』】
3月6日(土)・7日(日)両日ともに14時開演(びわ湖ホール)
演目:歌劇『ローエングリン』(ワーグナー)
指揮:沼尻竜典
出演:キャストの皆さん、合唱の皆さん、京都市交響楽団(詳しくはびわ湖ホールHPをご覧くださいすみません)
➡︎そんなわけで明日もがんばります!

【公開レッスンとコンサート『トリオの愉しみ』】
3月11日(木)13時〜公開レッスン、18:45コンサート開演
出演(講師):小谷口直子Kl.、藤森亮一Vc.、塩見亮Pf
コンサート曲目:チェロソナタ第1番、クラリネットソナタ第2番、クラリネット三重奏曲(すべてブラームス)
➡︎来週はどっぷりブラームス!

【くつろぎコンサート『アルカイック・ウインド・アンサンブル2021』】
3月21日(日)15時開演(アルカイックホール・ミニ)
出演:市川えり子Fl.、大島弥洲夫Ob.、小谷口直子Cl.、村中宏Fg.、三谷政代Hr.、大西隆弘Pf.
曲目:木管五重奏曲第1番(セルヴァーンスキー)、ピアノと管楽のための五重奏曲(ベートーヴェン)ほか
➡︎いつかやってよ、と言われていたセルヴァーンスキーを、いよいよやります。いつもヒヤヒヤとホッとを繰り返すアルカイック木5、今年はコロナで、集客できるかますます不安です。応援にいらしていただけたらとても嬉しいです皆でワイワイ頑張ります☆

【京都市交響楽団 第654回定期演奏会】
3月27日(土)、28日(日)14時半開演(京都コンサートホール)
指揮:広上淳一
ヴァイオリン:小林美樹
曲目:序曲「自然の中で」(ドヴォルザーク)、ヴァイオリン協奏曲第1番(ブルッフ)、交響曲第7番(ドヴォルザーク)
➡︎ドボ7、久しぶり!難しいけど、とても美しく良い曲で好きです。ドヴォルザークは内臓脂肪がよく燃焼するイメージ。つまり、すごく体使って働いて、疲れる笑。だけど、変なストレスは無いから、無駄食いもしなくて済んで、健康的。オペラが終わったら、ちょっと痩せよっかな。(←言うのはタダ)

《神戸新聞 夕刊『随想』コラム掲載》
3月1日(月)、16日(火)、31日(水)[予定]
➡︎掲載日が過ぎるとまもなく次の締め切りが来るんです、忘れてました、今回は現時点で全くノープラン!ピンチパンチポンチ!残る3回(最終掲載日は4/15)の中で、どこかで書きたいと思っていることが2つあるんですが、うまく尺を収めて書けるか自信がなくて、まだ手をつけていません。むずい〜

びわ湖ホール舞台袖の除菌鳥(アルコール除菌スプレー・くちばしの下に手をかざすとブシャーとなる自動タイプ)が、いつの間にか変身して、白鳥になっていました〜かわいい〜びわ湖ホールのスタッフさん最高です〜☆

Naoko Kotaniguchi Official Blog