終演!

びわ湖ホール『ローエングリン』、第2日目も無事終演いたしました。

去年までの途方もなさに比べれば普通の長さなのに、音楽があまりに美しく、そのぶん音程も発音もバランスもとてもシビアで、繊細なレガート、出したい音、色、気持ち、いろいろ考えていると無意識に力が入ってしまってるんですねぇ、右手がもげそうで、下の前歯がふわふわします…

今回は、持ち替えに関してはそれほどハードでなく、まぁBb管・A管の2本だし、無茶苦茶慌てないと間に合わないような早持ち替えも、持ち替えを忘れたり間違えたりするほど複雑なタイミングでもなくて、今までの色々を思えば穏やかなものでしたが、それでも、1〜3幕で全部で16回の持ち替えがありました(いま数えました)。結構多いでしょう?そうなんです忙しいんです。
今回とてもキビシかったのは、繊細なソロがあるたびに、直前に必ずと言ってよいほど持ち替えがあったこと。Bb管とA管でわずか3cmくらいしか違わないと言っても、指のポジションも微妙に違えば吹き心地も結構違うのです、で、1番問題なのは、音程がどうなってるかワカラナイこと!管楽器は、吹けば温まって音程が上がります、吹かずに置いておけば冷めて音程が下がります。どれくらい放っといたかにもよるし、その場の気温にもよります。久しぶりに吹く楽器に持ち替えて、色々ワカラナイながら長年の経験と勘を頼りに狙いを定めて神に祈ってエイッ!と、…あんな怖いソロを吹かされる気持ちにもなってみてもらいたいってもんです本当に…。心臓がいくつあっても足りない仕事をしています…ひとつです…


小原さん、木下さん、八木さん、黒田さん、斉木さん、そして昨日に引き続いて大西さん。言葉も見つからないほど素晴らしかったです。胸いっぱいです。感謝でいっぱいです。
合唱の皆さんも、厳しい環境の中、大量の暗譜と出ずっぱり、お疲れ様でした、鳥肌が立ちました。
終わってしまったーーー!(淋)


ストレッチして寝ます。


ある晴れた日に。うふふー!



終演してびわ湖ホールを出て、頭を空っぽにしながら駅までの坂道を歩いて、帰って小一時間ブラームスをさらったら、さみしくなくなりました。明日は朝から練習。がんばろう日本!
Naoko Kotaniguchi Official Blog

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