下野さんとブルックナー

暑いですね。皆様ご無事でしょうか。

エアコンの切タイマーを何時間にするか、悩ましい毎晩です。アイスノンを抱きしめて寝ています。


そんなわけで、長州土佐ツアーを終えて、灼熱の京都に戻っています。

さすがに実技試験やコンクールや夏期講習会を控えたこのタイミングで京都をまる3日も離れてしまったので、旅の前後、レッスンのしわ寄せがえらいことになって、旅の疲れと暑さ疲れを引きずりながら、リハーサル終わりで各校へ駆けずり回り、今日は学校レッスンのあと急ぎ帰って自宅レッスンをこなし(10日ぶりに22時に自宅にいました)、はぁはぁ、大丈夫です。元気です(白目)。


下野さんとのブルックナー、いよいよ明日から本番。

交響曲の「第1番」と冠したものを、書き上げて世に送り出す晴れやかさといったら、どれほどのものだろう…と、思わずにはいられない、終楽章終盤に現れる一点の曇りもないハ長調。ハ短調で始まったシンフォニーの旅が、自信と確信のハ長調に帰結する…いやぁ、ブルックナーさん、よかったね、おめでとう!

下野マエストロの的確で奥深いリハーサル3日間で学んだこともたくさんあり、ブルックナーが好きすぎたワーグナーの片鱗や、ベートーヴェンの片鱗や、なんか突然昭和歌謡っぽいノリとか(絶対違うけど。一瞬ですがいつも笑ってしまう)、オーストリアのやさしい自然の風景が目に浮かぶような場面とか、ブルックナーらしい荘厳な響きとか、勉強し始めた時よりもずっと感じることが増えて、とても楽しく嬉しく本番を迎えられそうです。

ブルックナーのクラリネットは、オーストリアのあのクラリネットの響きのイメージだろうなぁ、と、とても思います。純度が高くて、キュッとひきしまっていて、ちょっと田舎っぽいところやおどけたところもあって、チャーミングな。思って憧れて頑張って演奏したいと思います。第1楽章、弦楽器群で開始する冒頭に、クラリネットがポッと現れ、聴く人を誘い出します。アワアワしないように集中して吹きます(祈)


前半プログラムの尾高さんのピアノ協奏曲とシューマンも、よい感じで仕上がっています。

暑いさなかですが、涼しい地下鉄に乗って、植物園側の屋根付き通路を通って、エアコン完備の京都コンサートホールへ、土曜日日曜日、ぜひお出かけください。お待ちしています♪



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旅の前には、京都芸大の学生たちのオーケストラ定期演奏会があり、下野先生に振っていただいて頑張る生徒たちを聴かせてもらいました。


大雨と地震の影響で大学講堂が使えず、直前練習をロームシアターとコンサートホールでさせてもらえたおかげで(各方面の皆様のご協力に心より感謝いたします)、前日のコンサートホールでのリハーサルに一部立ち会うことができ、ホールの空間と響きに徐々に慣れて少しずつのびのび演奏する若い人たちの姿を嬉しく眺めていました。

約3ヶ月に及ぶ下野先生の授業(リハーサル)は、きっととても厳しいものだったと思います。でも、学校のオーケストラ授業を下野さんのような第一線で活躍される指揮者の方に振っていただけて指導していただけるなんて、本当に羨ましいなぁ、と心底思いました。オーケストラの中で吹くって、ほんとうに目が回るほど難しい作業で、練習してもしても、いざリハーサルが始まってみれば全く思うようにいかず、録音を聴いて初めて知る赤っ恥もあり、吹いている時間も、吹いていない時間さえも、思ったようにコントロールすることは困難で、泣きたい日が山ほどあったことと想像します。走ってるとか、遅れてるとか、大きいとか小さいとか怒られて、思ったタイミングで思ったとおりの発音もなかなかできず、時間の波にうまく乗れなくて、四苦八苦。ズタボロ笑。でも、ズタボロになりながらたくさん失敗して、たくさん怒られて、何回もやり直しさせてもらえばいいんです。オーケストラの中に座っている時にしか、勉強できないことがたくさんあるから。高いよと言われたり、遅いよと怒ってもらえたりするのも学生のうちだけだから。プロになったら、そんなこと誰も言ってくれないし、何回もはやり直させてもらえない。誰も本当のことは言ってくれないし、自分で気づいて修正できない人は消えていくしかない。下野先生に粘り強く教えてもらっている学生たちが、ちょっと羨ましかったです。あ、怒られたいわけではないです、できれば褒められたいです。やさしくされたいです笑。


私も、自分の教えてる生徒が迷惑かけてないか気になるから時間が許せば聴きにいきますが笑、私は学生時代に自分の先生にオケの授業を聴きに来てもらえたことは無いです。オケでどんなことに気をつけて吹いたらいいかなんて聞けたことがないし、いや、まあ、そんなこと言い出したらオケスタをまともにレッスンしてもらったこともないし(とてもレッスンに持っていけるレベルになかったからですが)、オケに入ったときもオーディション用にレッスンしてもらうことなくオーディションの日が来てしまいました(先生に見てもらえる状態になったのがギリギリすぎたからですが)。初めてプロオケにエキストラに行った時も、(ダメだったら指摘してもらえるんだろう)と思って行ったら

「ぁ?いいんじゃないの?」

で終わりだったし(つまり、現場は学びの場ではないということ。教えてもらえるところではないということ。本当に良かったのでは多分決して断じてない。)、ひたすら、恥をかきながらトライアンドエラーを繰り返し、空気を必死で読み、大丈夫だったか?????…を、自分で考えるしかないばかりのオーケストラ武者修行でした。です。現在進行形。

だから、私のところに意見を求めにくる生徒たちを、へんな話だけどとても羨ましく思いました。それと、生徒が持ってくるソロの曲なんかではたまに全く興味ない曲もあったりしますが笑、オケだったら、(こうやって吹いたらいいのに!)と思うことが無尽蔵にあって、あー、わたしオケ好きなんだなぁと改めて自分に失笑でした。


大熱演の本番を終えて、仲間たちと握手し讃えあう彼らの背中が眩しくて、記念に写真でも残しといてあげようかと思ってカメラを出したところで、コンサートホールの制服お姉さんに叱られました。そうでしたすみませんでした。。お孫さんを応援に来られていたらしかったお隣のご婦人に、「あらお子さん?」と言われました。親戚ですと笑っておきました。

良い夜でした。後期も楽しみです。


すこし前にもらった、友達からのお土産、パッションフルーツ。

しわしわになったら食べごろ、ということで、毎日眺めて待っていたら、片方がしわしわになったところ。南の島の味でした。

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