飛騨へ

①何かで見て、デンマークの建築家フィン・ユール邸に、ずっと行ってみたかったんです。1人で行くには遠くて、でも、もはや何で見たかも覚えてなくて、一緒に行く人を説得できるだけの力も持たずに何年も過ぎました。
②好きで愛読している「暮しの手帖」で何年も前に画家の牧野伊三夫さんが旅行記を書かれていたのを読んで以来、こんなふうにぶらりと飛騨高山を訪れてみたいとも思っていたんです。でも渋すぎて、誰かを誘う勇気がなかったんです。1人で行く決心もなかなか。
そこへ、③!! 素晴らしい室内楽講習会が飛騨古川町で開催されるのを知って、絶対行くべき!!と生徒たちを送り込み、最終日に発表会があるというので、「これは聴きに行かなければ♡」と、ぶぶんぶんぶんソロドライブ旅をしてきました〜!

途中、これも一度行ってみたかった郡上八幡に立ち寄って、街をぶらぶら歩きながら郡上踊りの櫓が立つのを待ちました。ただの路地のようなところがあっという間に踊る人で溢れるのに圧倒されつつ、私もチョット踊ってから高山へ向かいました。今度はフルで踊ってみたい、泊まりでゆっくり訪れたいです。

東フィル首席Vc金木さんが主催されている室内楽の講習会は、あんまり書くと来年以降の希望者が増えすぎたら困るので(私も参加したい!)控えますが、夢のような会でした。まだ室内楽の経験もそれほどない生徒たちが、無我夢中で巨匠の先生方の胸を借りて音楽の素晴らしさを体じゅうに浴びている姿を、嬉しく、羨ましく見守りました。音楽が、これほど豊かに語り合う場であると知って、まだまだ出来ることの少ない自分のもどかしさを胸一杯に抱きしめて、強烈に憧れて。私もそうだったなぁと、これからもそうありたいなぁと改めて思いました。お世話になった先生方に心から感謝と尊敬を申し上げます。


高山では素敵な方々との出会いにも助けていただき、短い滞在でも充実のひとときでした。フィン・ユール邸は2時間居ても全然足りなかった(すべてが素敵だったけど、何と言っても案内してくださった常務の大洞さんが最高でした!そしてたまたま見学をご一緒させていただいた緑の運動靴の青年も爽やかで、人を含めて素晴らしく心地よい空間に恵まれました)、みずまさんの五平餅も絶品、武藤杏花園さんで飾ってあった6代目尾上菊五郎さんの直筆お手紙が素晴らしくて感激、丹生川精肉店さんで注文したお肉はお盆に届く予定♡


7月、本っ当に頑張ったので(泣)、全部終わったら絶対に心と体を空にする日を作ると決めていました。2日も吹かないと、唇の皮がつるりと剥けて、はぁ、また新たにがんばろう。がんばります。