2018年度も有難うございました
金曜日。よい演奏会を聴けた帰り道、突然見事な早咲きの桜に遭遇しました
にわかに信じられず、しばらくしげしげと眺めていましたが、たぶん桜。
淡いやさしい、でもたっぷりとした香りに包まれました。
2018年度最後の定期演奏会《夜の歌》、お越しくださいました皆さま、ありがとうございました。
年度末のお忙しい時期にもかかわらず、今回もまた、2日ともにホールいっぱいのお客さまにご来場いただきました。[完売ではない]と聞きながら舞台へ出ても(最近は全員で一斉入場となり、まずは立ったまま、コンサートマスターを迎えますが)、よく見れば多少の空席を残していてもこちらからはもうほとんど満席に見えるのです、「うわぁ、今日もこんなにたくさんいらしていただけて!嬉しいですねぇ」と、左や右の同僚といつも話しながら盛大にいただく拍手を全身で感じています。感謝の気持ちでいっぱいになります。本当にありがとうございます…!
もう10年以上前になるでしょうか、何とか少しでも多くのお客様におはこびいただけないかと楽員の一部で協力して動き出した時、
・空席のまま捨てる席があるなら、まずは安価で【学生券】を導入して、若い人たちにも来てもらえる環境を作れないだろうか。
というところからスタートしました。
そこから、考えを整理していき、
同じコンサートを定価で購入される大人の方が、隣に(仮に)半額で入場した学生を目にして、気分を害されたりすることがあるだろうか?
⇨最初は理解が得られない場合があるとしても、やっぱり、多くのクラシックファンにとって、若い人が音楽会に多く詰めかける様子は、喜ばしいものなのではないか?
⇨忙しい大人の方にも、開演時間には間に合わないけれど後半だけでも聴きたい、と思ってくださる時のために、【後半券】を安価でご提供できないだろうか?
⇨いろんな形から、定期公演に足を運んでいただきやすいキッカケを作って、ご満足いただけたら、定期会員になってくださったり、そうでなくても気にかけてしばしば来てくださるお客様が増えたら嬉しい
⇨そのためには、まずは我々が毎回、ご満足…大満足いただける演奏をしなければ!
⇨だんだん成果が出て、夢みたいな話だけど(当時は本当に大きな夢を語っている状態でした)いつか、いつも満席に近づけるような状況になれば、そのうち学生も、ゆるゆると(学生券が出る)当日まで待っていられなくなるのではないか!
⇨定価ででも来たい!と、学生さんたちが熱意を持って京響に来てくれるような魅力あるオーケストラに、ならねば!!
⇨でもやっぱり、学生さんたちには安く来てもらいたい気持ちもある
⇨(この頃には完売公演が多くなってきていました)2日公演に出来ないか?
⇨2日公演にして、お客さんが分散して2日ともガラガラになったらどうするのか?(これは本当に心配していたことでした)
⇨曜日や時間帯の違う2公演であれば、様々なライフスタイルのお客様のニーズに、さらに広くおこたえできるのではないか?(←この辺が、まだ、色々途中で、土日の同時間公演なままで、すみません…)
⇨同じ演目を2日続けて演奏することは、経験の少ない我々にとってはとてもタフだけれども、それはオーケストラにとってとても地力をつけるチャンスなのではないか?(これは実際そうであったし、そうであると思っています)
(2日続けて来てくださるお客様がこんなにたくさんいてくださることも、我々にとっては大きな嬉しい誤算でした。感謝いたします、ありがとうございます…!)
⇨力がつけば、また、ファンになってくださるお客様も増えないだろうか!
⇨そうしたら、楽員のモチベーションも、さらに良いふうに上がらないだろうか!
⇨みんなが嬉しいのではないか!
⇨完売も嬉しいけど、慌てないでもチケットが買える、当日都合がついたらフラッと立ち寄れる、学生も学生券で入れる、後半券もある、変な緊張感なくいつでもどなたにでも来ていただける、でもいつでも大盛況な京響定期が理想!!!
…2日公演が実現するなんていうのは当時夢にも思えなかったので、その辺りをどのくらい現実的に考えられていたかは今となっては記憶が朧げですが、少なくともこのゴールまでは想定して、アホなりに国内のヨソのオーケストラ事情なども調べて、「Road to 満員御礼」とでもいうべき提案書を、束にして当時の事務長のところへ持って行ったことを、懐かしく思い出します。
その間、たくさんの方々にご協力もいただきましたし、ご理解や応援も嬉しかったです。いつも、心細くありませんでした。ありがとうございます。
だから、今の状況は、当時まだ20代だった私の、夢そのものでした。そんなことばっかりに気をとられていたらすっかり嫁に行きそびれてしまったのですが笑、でも、こうやって温かい盛大な拍手を客席から送っていただいて、ロビーに出ればたくさんのお馴染みのお顔お顔に迎えていただけて、もったいないようなお励ましのお言葉もいっぱい頂戴して、また頑張ろうと思えて、そして広上さんに「自慢のオーケストラです」とまで言っていただけて、もう、思い残すことはないです。
…うそです。まだ、演奏面でも、それ以外の面でも、まだ、こうなっていきたい、ということがたくさんあります。ここからはますます険しいので、どこまでできるか分かりませんが、諦めずに、ひとつずつ、と、思っています。
いつも力強い応援をいただき、本当にありがとうございます。
(…そんなことを思っていた矢先、なんと6月定期が早くも完売してしまったようで…これからご検討くださるところだった方々には、大変申し訳ありません…!!今のところ隔月2日公演で、人気あるなしに関わらず偶数月は1日公演となってしまいます。6月公演と同じ演目での東京公演はまだ少しお席あるようです!…とまでは言えませんが、4月定期も道義さんが炸裂すること間違いなしですので是非!また、5月定期は一見シブいですが、たぶん渾身の2日間になる予感です。7月はまだ考えられてません知りませんすみません…)
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マーラー7番、いろんな意味で大曲でした…だけど、ぜひまた遠くない将来に、今度は出来たらもう少し予定が涼やかなタイミングで、再びトライしたいと強く思いました。
広上さんとも今回たくさんやりとりさせていただいて、もしいつか広上さんが京響を去られる時が来たら、一番に今回のことを思い出すんじゃないかというような、思い出深い公演になりました。みんなとも色々話して、この厳しい2月・3月をともに乗り切って、もはや戦友のような、さらにひとつ結束が強まったような気持ちがしています。課題も、これからトライしてみたいことも見つかりました。
よい春にしたいです。
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長くなったので、武貞さんのことは、また今度だいじに書きます。
最後に、今回エキストラでお力貸してくださった吉田悠人くんとお疲れ様ショット!
(吉田くんは、元関西フィル奏者、ウィンドクインテットソノリテメンバー、そして、今や巷で大人気の[柴犬ラク]グッズシリーズの作者であります!皆さま是非どうぞ☆)
ゆとたん、いっぱい助けてくれて、許してくれて、見逃してくれて、ありがとう!
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