新年度へ
昨晩、畳の部屋な宿に泊まったせいか、
菅官房長官が
「新しい元号は『畳上』です」
(もはや読み方も忘れましたが)
そして安倍総理が
「国民の皆さんが、畳の上でゆっくりと過ごせる穏やかな時代となりますよう」
などという声がテレビから聞こえてくる夢を見て、なんでやね〜ん、こりゃダメだ〜、と、暗澹たる気持ちになりました。夢で良かったです。。。
…いよいよ明日、新元号発表ですね。
どんな元号になるのかな。〈安〉が付くのが有力らしい、〈亀〉がつくらしい(画数多すぎるやろ〜!笑)とか、天皇陛下がご存命のうちに退位されるから〈成〉の字が引き継がれるらしい、とか、出どころの定かでない噂があちこちから聞こえてきて楽しかったここしばらく。ほんのり明るい気持ちですっと受け入れられる、やさしいふた文字だったら嬉しいな。
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最近の2回は、卒業にまつわる晴れやかな事柄について書きました。ですが、その間、決して晴れやかな気持ちばかりでいたわけではありません。卒業して次のステージへ出発する子たちを送りながら、この春、望んだ次のステージへ立てなかった子たちの涙を、受け止めようもなく、かける言葉もうまく見つからず、何をしていても心にひっかかって、ずっと、感じています。
(今は、合格したそばから、SNSなどで「♯●●大学合格」などとハッシュタグが付いて、入学するより前に新入生のグループが盛んに成立して、入学式の時点で仲良しグループとか、そこから早くも既に外れてしまっている人とかがいたりするんだそうですね(初めて会うより前に!)…なんと恐ろしい世の中…。まだ色々未成熟な若者が、あふれる合格の喜びをうまくコントロールできるとも思わないし、喜びがwifiの電波に乗って無尽蔵に飛び交う一方で、合格できなかった人の孤独感はどこまでも広がるのではないかと…心配せざるを得ません。。。)
いろんな仕事をする毎日の中で、私個人としても受験生たち一人一人に伴走し続けた1年でもありました。もう何年も、毎年のことですが、楽しく、苦しく、嬉しく、そして大半は辛い結果となる、厳しい春。それが毎年です。
望んだ春が来ず、真っ暗闇にいるような気持ちの18歳、19歳、あるいは20歳…が、私が知るところにも知らないところにも、今もたくさんいるんだろうなと思います。
でも、あなたが受けた「不合格」は、[0点]だったのではない、と、分かってほしい。そして、来月に大学生になることだけが成功なのではないと、分かってほしい。…難しいな、色んな状況の子たちがいるから、一概に無邪気なことばかりは書けませんが、それでも。
音大生になりたかったのでなくて、音楽家を目指しているなら、長い長い長い道が、そうそう簡単にゴールできない険しい道が、あなたの目の前にずっと続いています。諦めないのなら、その道を、歩き続ける勇気を持ちましょう。今は夜で、目の前が真っ暗で何も見えないかもしれない。どっちが前かどっちが後ろかも分からないかもしれない(…そんなことは、大学生になったとしても普通にあると思うけど。私はずっとそうだったけど。)でも、そんな時は、足の裏でしっかり地面を感じて、耳をすませてみること。いつも絶え間なく前進している必要はないのだから、危ないと思ったり、怖いと思ったり、足がすくむ時は、しばらくじっとしてていい。すこし暗がりに目が慣れて、心に少しゆとりが持てたら、足の裏で地面のあることを確かめながら、一歩ずつ、進んでみること。それからでいいです。
あるいは、仮に、一旦走り始めてしまった道だったとしても、人生はその道ばかりではないです。この道で失敗したら、もう引き返せない、おしまいだ…と、思い込む必要はありません。道を降りてみたら、その道の両脇は別に断崖絶壁だったわけでもなく、それがただのひとつの道だったことに気づくはずです。あなたが歩くに相応しい道が、また別に見つかることもあるでしょう。思いつめないことです。人生は、どこをどう歩いても、さほど大差ないんだとこの歳になると分かります。生きていることそのものに充分価値があるし、生きていればなんとかなるし、何となく生きていても導かれる方向に引き寄せられるのだと思います。あなたが別に大成しなくても、元気に生きているだけでお父さんお母さんは嬉しいはずです。
人生なんて、生きれば生きるほど、思ってもみなかったような苦しさとか、耐えきれないんじゃないかと思うような試練とか、どう考えても納得出来ないような不条理とか、そんなことが、自分の想定をはるかに超えるレベルで降りかかってきます。あなたの周りに、素敵で、思慮に富んだ、いつも明るく笑いかけてくれる大人がいるとしたら、その人はきっと、あなたが知りもしないような苦しみを乗り越えてきた人だと思います。ずっと楽しかったから笑っていられるのではないんです。
だから、あなたにもできます。目が慣れてきたら、耳をすませて、地面をかんじて、あなたに相応しい、ほの暗く光のさすほうへ、ゆっくり歩いてみてください。走る必要はないですから。
なんかあんまりうまく書けなかった。
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