心の立春

【Day6:本番2日目】
本番初日が思いの外うまくいったので、今日はゲンを担いで朝から全く同じルーティーンで。(やきそば弁当は却下。)
山からの風が冷たかったけど、同じルーティーンだから仕方なしに琵琶湖畔で震えながらお弁当を食べました笑。鳥が遊びにきました。
エサを欲しそうでもないのに親しげに近づいてくる鳥を見ると、誰かの生まれ変わりかな、と、ふと思います。二塚くんかな。にづにぃ、あんた、生きてたら今回もきっと一緒に仕事できてたよね。カーテンコールの中に居たはずや。アホやなぁ、早よ死んで。淋しいわ。生きてたら、1日くらい一緒にお昼食べれたのに。しんどいわぁ、でも楽しいなぁって話せたのに。おやつ持ってきたでぇってできたのに。なによ。淋しいやないの。

同じにしたはずなのに体調はいつも少しずつ違って、なんかふわふわしたので、今日は1幕後にガツンとチョコレートを食べました。2幕は眠気は来ないけど気持ちに勢いがほしい。チョコレート、◎でした。なんや、栄養とか体にいいものとかじゃくても、分かりやすく甘いもので元気出るんじゃないの?…最終日も中盤を過ぎて、出かけていた結論が覆りかける。
3幕前は、お腹に少しためたくて、予定通りバナナ。高いバナナは美味しい、の、バナナ、最後の1本。皮はへにょっとなりかけてたけど、高いバナナは実がしっかり。香しく美味しい。でもなんか心がそわそわとして、バナナを半分しか食べられないコタちゃんになった。

【結論】
何を食べても気持ち次第。以上。



セミステージ形式で、良いところもたくさんあったように思います。お客さんにとっても、私たちにとっても。いろいろ。
もちろん、早くコロナが終わって、安心してピットに戻れる時が再び来て欲しい。ピットからの景色も、ピットの響きも、特別だから。でも、やっぱり、そうでない今は、毎日ピットに閉じ込められるのは精神的にはかなり負担が重い。もちろんやっているところはあるし、尊敬するしかないけど。
演出や美術さんの部門でも、たくさん制限や制約がある中で、いっぱい苦労されて、工夫をこらして、そこはやっぱりプロで、思いがけない美しさと効果を、鮮やかに見せていただけて感激です。お客さんも、研ぎ澄まされたシンプルなステージングで、音楽そのものに浸ることのできる、またとない機会なのではと感じます。びわ湖ホールさんが公開されていた本番中の写真をすこし拝見しましたが、舞台上に並ぶオーケストラの我々の譜面灯が、教会の暗がりに灯る無数のろうそくのようにも見えて、これはこれでとても荘厳でした。
私たちにとっては、ピットに潜って、背後から歌手の人たちの声が聞こえてくるほうが、アンサンブルとしてはやりやすいのだけど(もちろん歌手の人たちにとっては言うまでもなく!)、歌手の人たちの姿やオーラを実際に見える位置で演奏させてもらえることは、私たちに大きな学びや影響があると感じています。
そして、ピットに潜らなくてよくて、みんな同じフロアにいるから、ケータリングコーナーで歌手の方々と遭遇することも多くて、一番嬉しかったのはそこかな♡福井先生といっぱいお話しできました♡
(…と言っても、お会いできただけで嬉しくてひゃぁひゃぁしちゃって、結局まともに言いたいことも言えずの毎回です、いまだに。結局、発売したてのCDを記念にお渡ししたいと毎日持って歩いていたのに、結局、最後まで、渡さずに帰ってきてしまった。好きな人には、なんにもできない。もー。)


とにもかくにも、1年でもっとも重たい2週間が今年も終わりました。はぁ。苦しかった。でも、脱落せず無事完走できて、本当に良かった。
びわ湖が終わると春が来るのが毎年です。我々にとって、びわ湖の千秋楽は節分みたいな日。それが終わったら、心の立春。
今年の春は忙しそうだけど、気持ちを落ち着けて、地に足をつけて、ひとつずつ。
心をふかふかに保って、夏まで走れたらいいなぁと思っています。
Naoko Kotaniguchi Official Blog

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