8月の出演予定

後で結果だけ知ってもあんまり意味がないな、と感じたことに、
『これは…演奏会に行かず「良かったらしい」と後から聞くのと一緒だな』
とふと思ったのが面白くて、それで、連日、可能な限りテレビにしがみついて、録画もめいっぱいして、オリンピックに釘付けの毎日です。
でも、どんなに観ても時差ボケにならなくて、自国開催の素晴らしさをかみしめています(時間が足りなすぎることと、BSを契約していないことだけが痛恨!全部地上波プリーズ!)。ひとつ前のウィンブルドンでは、やっぱり、すごく寝不足になって、大変でした笑。

スポーツ、全然しないんですけどね(だから大抵はルールも知らずに観てます、でもだんだん分かってくるのが面白いんです。ダブルスの線、こっちだったのか!とか笑)、私たち音楽家もアスリートに通じるところが大いにあると感じていて、だから、勝っても負けても、うまくいってもいかなくても、ぜんぶに感動するし、いちいち学ぶことが多いし、一体この大一番で、どこを探したらあんな勇気が出てくるんだろう、どうやってこの重圧をはねのけてるんだろう、何を思って今日を迎えたろう、あの時からどうやって立ち直ったんだろう、…いろんなことを、分からないなりに、勝手に自由に自分のことのように想像するのが大好きです。だから、毎日、すごく忙しい。心が。笑。


勝ち負けの結果自体にはそんなに興味がなくて、ただ、試合中にどんな心理面の変化があるかとか、それがどんなふうに現れるかとか、そもそもその人がどんな人なのかとか。自分の知らない凄い人のプレイに出会う感激とか。劣勢をひっくり返したり、そのまま立て直せずに流されてしまったり、うまくいかなくても、…うまくいかないのも人生だもの。うまくいっても、うまくいかなくても、みんなが眩しい。トップに立つ人がどんなに孤独かも、及ばないながら想像してみることならできる。脚光を浴びた後がどんなに苦しいかも。長い我慢がどんなに辛いかも。
メダルを当然のように期待される種目の人たちにのしかかる重圧は、さすがに想像もしようがありません。できる範囲で想像してみるだけでも、もう、十分につらい。全然関係ないおばちゃんでさえ、テレビの前でこんなに苦しいのに、これが自分の子だったら。孫だったら。はぁ、ご家族の皆さん、お疲れさまです。心から、おめでとうございます。


8月になりました。
今月の出演予定です。

【フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2021】
8月4日(水)19時開演(ミューザ川崎)
指揮:広上淳一
独奏:黒川侑Vn.、佐藤晴真Vc.
曲目:ヴァイオリンとチェロとオーケストラのための二重協奏曲(ブラームス)、交響曲第3番「英雄」(ベートーヴェン)

【みんなのコンサート2021 『オーケストラ付きレクチャーコンサート!』】
8月7日(土)呉竹文化センター、8日(日)西文化会館(両日とも14時開演)
指揮:広上淳一
曲目:交響曲第3番「英雄」(ベートーヴェン)

【プレイ!シアターin summer2021 京都市交響楽団 0歳からの夏休みコンサート 京都市動物園コラボレーションスペシャル】
8月14日(土)11時/14時開演(ロームシアター京都)
指揮:垣内悠希
曲目:歌劇「ウィリアム・テル」序曲より(ロッシーニ)、組曲「展覧会の絵」より(ムソルグスキー)、バレエ音楽「くるみわり人形」より(チャイコフスキー)ほか

今月は以上です。
なんと今月は定期演奏会がクラリネット無しで、京響コーラスとの公演もクラリネットなし。淋。
コロナの関係でミューザがどうなるかなと思いましたが、何とか来られました。みんなで細心の注意を払って、気をつけながら、すごく全力で、演奏してきます!
動物園とのコラボが気になります…ゾウさん出てくるかな…ロームは楽屋が不便だから、無理かぁ

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(8/6追加…忘れてました)
【三大交響曲の夕べ】
8月19日(木)19時開演(福岡サンパレス ホテル&ホール)
指揮:広上淳一
曲目:交響曲第7番「未完成」(シューベルト)、交響曲第5番「運命」(ベートーヴェン)、交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルザーク)
➡︎お盆に働く京響は、お盆の後がおやすみで、九州交響楽団さんに再びお邪魔してきます。九響さんにとっては毎年恒例のコンサートだそうですが、私自身は三大交響曲をいっぺんにぜんぶ吹くのは何気に初めてかもしれない…そんなことはないかもしれない…忘れた…記憶はいつも曖昧〜。とにかく真夏にキツいけど頑張ります!乗っていることは、広上さんには内緒◎
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オリンピックのせいで私はすっかり運動不足になり、そして、そろそろ応援疲れが出てきました…
それにしても、日本選手のインタビューを見聞きしていると、勝っても負けても、あぁ、この子たちは本当に、国民に全然応援されてないと思っているんだな、とひしひしと感じてしまって、それがとても苦しいです(特にメジャーな種目の選手たち)。
こんなコロナ禍で、上に立つ人がきちんと説明したり、議論したり、心からの言葉で国民を説得したりすることから逃げて、こんな中途半端な形でオリンピックを自国に迎えることになってしまったことで、彼らにとって自国開催は「地の利」どころか、地獄のようになってしまった。本当に気の毒としか言いようがないです。
そんなことないよ、こんなに応援してるのに、どうやったら伝わるんだろう、がんばれがんばれー!楽しんでー!と、テレビの前で飛んだり跳ねたりきゃぁきゃあ言ったりワーワー泣いたりするのが、本当に忙しいです。
新しい発見も、びっくりも、たくさん。




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こんなの書いていいかな、ダメかな、でもな、言葉をちゃんと選べているかな、と、何度も何度も読み返したり書き直したりしているうちに、ミューザに着きました。頑張ってきます!
今回の真後ろ↓。いつもマーベラスな京響の守り神。最高だよ航ちゃん。
Naoko Kotaniguchi Official Blog

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