ミューザと銀座とムジカーザ

ミューザ川崎で、初めてのホールで響きや聴こえ方の要所を探して1音1音トライしながら、ゲネプロから本番までを一生懸命過ごす中で、
「あーやっぱり私はコレが好きなんだな」
と改めて思いました。
コレというのは、音楽。音楽というよりはアンサンブル。アンサンブルというよりは団体戦。
『One for all,all for one』(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)というラグビーの名句は、中学1年と3年の時に担任をしてくださった熱血体育教師のO先生が主に私の若い心に焼き付けた言葉ですが、それは嫌になるほど私の精神に焼き付いていて笑、いやほんとうに、ピュアに熱血な自分に失笑です。
そういうわけで、TOKYO2021にオーケストラ競技として参加したような気分にチョットだけなって、楽しく終了しました。ありがとうございました…!


ミューザさんのホームページから、8月末までアーカイブ配信をご覧いただけるそうです(1500円かかるのですが…)。毎年大好評の最高音質・凝ったカメラワークの素晴らしい映像クオリティだそうなので、私も楽しみに観てみようと思います。良かったらご覧くださいませ…!
前回ニコニコさんの配信を観てみた時に、自分がそれほど動いていないナと思って(もっと動いてると思ってた笑)、今回は、実験で、ちょっと意識的に多めに動いてみました笑。音楽と関係ない動きはしていないゾという自信は結構あるのですが、個人的にはオーケストラは楽しげに適度に動いているタイプの方が観ていて好みで、お客さんから観ていて不快でない程度に分かりやすく「おっ!やってるな◎!」と思ってもらえるような、楽しんでもらえるような、それでいて周囲から浮きすぎない、そして年齢的にイタいオバサンに見えないギリギリのラインを、せっかくコロナ禍で映像を撮られやすい時代を生きているので、探してみようと思っています笑。

翌日は、銀座へ移動し、9月の室内楽公演に向けての合わせをしてきました。
同級生たちが、毎年開催しているシリーズに、ゲストで呼んでくれました。
同級生といっても、学生の頃に特に仲が良かったわけでもなく、ピアノの新井くんなんて、たぶん挨拶くらいしかしたことなかったはず(いつも美人の女の子たちと一緒に居たイメージ!笑。塩見くんとも、殆ど話したことがなかった。彼は、体育館か打楽器部屋に居たイメージ笑)。でも、面白いもんですね。コロナで、良かったことといえば、みんな暇になって、用事がなくても気負いなく「元気?」と話しかけられるようになったこと。コロナ前は、音楽の仕事をしている同業仲間は、皆忙しく、曜日関係なく働き、ほとんど休みのない暮らしをしているのを知っているので、SNSその他で活躍を凄いなー頑張ってるなーと思ってはいても、よほどのことがない限り連絡を取ることはないし、演奏会に足を運びたくても、同じ日時に自分の本番が入ってるなんて不粋なことばかり。でも、コロナで、それが全部止まって、「みんな絶対に暇」なことが確かだった去年のあの頃は、苦しかったけど、オンライン上を中心に思わぬ嬉しい交流がたくさん生まれた(戻った)、本当に不思議な、面白い時間でした。

その中の一つが、こんなふうに形になったのでした。
一緒に室内楽をするなんて初めてだけど、同じ学び舎に居た安心感がひとつ大きなよりどころとなり、それからの歳月にお互いが経験し積み上げてきたものを感じ合いながらの、たいへん楽しいリハーサルを過ごしました。

ブラームスを中心に、なかなか熱い夏の後半になりそう。またしっかり音色と頭の中を整えて、よいコンサートを迎えたいと思っています。
Naoko Kotaniguchi Official Blog

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