40歳になりました

小谷口直子&塩見亮デュオリサイタル(公財・青山財団助成公演)、おかげさまで満場のお客様に見守っていただき嬉しく終演いたしました。
お忙しい中お時間くださり駆けつけてくださった皆様、またお心寄せてくださった皆様、心より深く感謝申し上げます。
また、今回は、200席とコンパクトな会場でのコンサートだったため、ご来場いただけなかった方がたくさんいらしたことに何より心を痛めています。次回があれば、もう少し広いホールか、2回公演を検討しようかというのが今回の一番の反省点。来たいょ、と言ってくださる方をお一人残らずお招きできるように、また、多少空席ができても当日までゆるやかに大らかに皆さまをお迎えできるコンサートにしたいと、改めて思いました。…かと言って、自主公演でホールを予約する時の恐ろしさったらないので焦、勇気が出れば。皆さまのお励ましを力に変えられる勇敢な大人になりたいです。

今回のプログラムノートは、塩見くんに書いてもらいました。最初は、2人でそれぞれに3曲について思い思いに書こうと計画していたのですが、プログラムノートに充てられる紙面を半分こしたら、それぞれが一曲について書ける文字数が限られてしまい、難しかったのです。知性派・塩見くんが書くほうが賢そうなそれが書けそうだったし笑、私が何かお伝えしたいことがあるならこのブログで書けば良いので、私は冒頭ご挨拶だけにしました。

…かと言って、万感すぎて何から書いたらいいか分かりません。
長くなりそうなので、プログラム3曲についてはまた改めて書けたらと思います。


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20歳前後の頃、私はほとんど悩んでいるだけの暗い学生でした。
あるとき、楽器の修理をしてもらいながら、私の暗い顔が見ていられなかったのでしょう、リペアマンの方が

「いつか、自分の声で、自分の歌を歌えるように。
それだけで、充分頑張る価値があるんじゃない?」

そんなことを言ってくださいました。
自分の声で、自分の歌を歌えるように。
思えばずっと、それを支えにやってきた気がします。

自分の声を探すだけで30歳を軽く過ぎました。自分の歌を、と思えば思うほど思うようにいかなかった歪みや力みは、35をすぎてようやく少しずつ手放せるようになって、最近やっと、若い頃に憧れたようにまっすぐに歌えるようになってきた。まだまだ出来ないことも、出来なくなったことも多分あるし、あと3回生まれ変わってもサーカスのようには吹けないと思うけど、でも、苦しい苦しい30代を乗り越えて、他に何もないけど、私の手の中には音楽がある。それだけで、充分。




嫌ーーーーーー!!

リア充リア充。
生徒に老後を心配されない大人になります。


これからびわ湖です。
明日から一週間、滋賀県の小学生のための音楽鑑賞教室。の、今日はリハーサル。
びわ湖もお空も青々。風薫る五月も残りわずか。
がんばります楽しみます
(道の先の、白いカマボコみたいなのがびわ湖ホール)
Naoko Kotaniguchi Official Blog

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