スケーターズワルツ

ワルツとかポルカとかいうのは、繰り返すとか繰り返さないとか、どこに戻るとかどこに飛ぶとかいうのがとても難しくて、だから私はウィーンフィルを心から尊敬しています。

スケーターズワルツ、久しぶりに演奏したら白目むくほどしんどくて、あんなに綺麗で優雅なのにムチャクチャきつくて笑、そして4番ワルツがとても鬼門でした(わちゃわちゃしましたー)。
しんどいー、白目ゃー、と思いながら吹いていて、それでもやっぱり、楽しかったウィーンの冬を思い出しました。

大学のすぐそばのコンツェルトハウス(ウィーン交響楽団の本拠地です)の隣が、冬になるとスケートリンクに変わって、そこで何度か滑りました。日本でいうとABCマートみたいなノリの靴屋さんで普通にスケート靴が売っていて、日本にいたら絶対そんなの買わないけど、買っちゃって。真っ白なスケート靴。結構安かったです。…でも、滑ってみて気づいたんですが、フィギュアスケート仕様の靴だとか何だとか(知らんけど)で、ブレードの先がギザギザになっていて、なんかそこでよく引っかけちゃって、日本で汚いレンタル靴を借りて滑ってたときよりずっと下手にしか滑れませんでした。

コンツェルトハウスに演奏会を聴きに行くと、ロビーの窓からスケートリンクで楽しむ人々が見下ろせて、スケートしてると、コンツェルトハウスに灯りがついていて(あー今日は何の演奏会かなぁ)ってなりました。何かすてきでしょう。
ドナウが凍ったらそこでもスケートをする人がいると聞いたし、きっと湖でもでしょうね。そして、そんなロケーションでは氷にアルプスの山々が美しく映り込むのでしょう、スケーターズワルツの冒頭のホルンは、それだろうと、私は想像していました。
(注:なんの根拠もない個人の想像です)



1月16日にアルカイックウィンドアンサンブルの本番を控えているので、年末以降、オケと合わせとのダブルヘッダーでなかなかタフなしばらくを過ごしていました。
今日、最後の合わせを終えて、ちょっとホッとしているところです。
年に一回、気のおけない仲間と音楽を中心に集まれるこの機会を、本当に大切に感じています。今年は、あの『惑星』で有名なホルストが若い頃に書いた木管五重奏曲をやります。結構珍しいと思います。私はそんな曲があるなんて全然知らなくて、ホルストが木5を!?と、びっくりしました。私たちのイメージする宇宙っぽいホルスト的な響きは、終楽章の途中にほんの一瞬だけですが、します。でも、それ以外は、全く私たちの知らないホルスト。それから、カプレという作曲家の五重奏曲(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットにピアノ)も初挑戦なのですが、とても綺麗で華麗な曲です。3楽章がピンチ。ピアノは大忙し。あとは、フランセの『恋人たちの黄昏』(木管五重奏+ピアノ)と、ツェムリンスキーの『ユーモレスク』(木管五重奏)。今回のソロは、ファゴット村中宏くんがシューマンの幻想小曲集を吹いてくれます。

オミクロンが心配で、私たちも全く宣伝の声を上げられない状況ですが、感染対策に気をつけて、私たちは元気にお迎えしますので、もし行きたいなと思っていただける方がいらっしゃいましたら、どうぞひと時をお楽しみにいらしてください。1/16(日)15時開演、尼崎総合文化センター2階・アルカイックホール・ミニにてお待ちしております♪

Naoko Kotaniguchi Official Blog

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