4月の出演予定

ほんとにきれい
花いっぱいのさくらの木
ひかりまばゆい
まっしろ晴れ着
春は四月のよろこびに
あぁ ほんとにきれい

クリスティーナ・ロセッティ作詩(吉田映子訳詩、木下牧子作曲)『ほんとにきれい』の冒頭です。
春になった途端、なにを着ていいやら困り果てて箪笥をひっくり返す毎日ですが、そして実際には鬱々とすることも多い日常ですが、この歌を口ずさむと、頭の中が春いっぱい、とても心地よい嬉しさを感じることができて、助けられています。

お知らせするのをすっかり忘れていたかもしれないのですが(年度をまたぐコンサートのお知らせはいつもタイミングが難しくて、お知らせしよう、いやまだ早い、そろそろ…と思っているうちに、お知らせしたような、お知らせしたような気になっているだけのような、わからなくなってしまいました…)、年度はじめ早々の4月16日、アスニーコンサート『春と愛をうたうコンサート』に出演します。そのリハーサルが始まって、いつもより鼻歌多めになっております。
我ながら、とってもすてきなプログラムになりました。

◆ほんとにきれい(クリスティーナ・ロセッティ作詩/木下牧子作曲)
◆すてきな春に(峯陽作詩/小林秀雄作曲)
◆初恋(石川啄木作詩/越谷達之助作曲)
◆母さんの手(小川淳子作詩/小室美穂作曲)
◆クラリネットソナタより(サン=サーンス作曲)
◆ロマンス(レーガー作曲)
◆献呈(シューマン作曲/リスト編)
◆朗読・独唱、クラリネット、ピアノによる音楽物語『蜘蛛の糸』(芥川龍之介作/木下牧子作曲)

私が歌うか歌わないかは当日のお楽しみということにして笑、タイトル通り、春と愛を歌い上げる前半になりました。
私が何故こんなに言葉を愛するのか…日頃から、言葉に対する自分の執着には不思議に思うことも多いのですが、それは、ふだん言葉を介さない音楽の世界に生きているからかもしれないな、ということを、歌に向き合う今回、改めて感じています。
一方で、例えばオペラなんかをやっていたりすると、言葉や物語のドラマティックなパワーに食傷気味になったりもしますが(死ぬ死ぬと言ったり、好き好きと言ったり忙しい)、そういう意味では詩というのは塩梅が絶妙に素晴らしくて、言葉はあるけど、限られていて、すくない言葉から、自由に感じたり、想像を広げる余白がたっぷりとあって、選びぬかれた言葉のひとつひとつが素晴らしく、more than wordsの世界に棲む私たちにもとても肌が合うように感じます。選んだ曲の楽譜を眺めては、詩の美しさに人生の素晴らしさを教わり、そこに音楽を優しく纏わせた作曲家の力に唸ります。
後半の音楽物語『蜘蛛の糸』は、文豪・芥川龍之介の力強いテキストを、木下牧子さんの音楽がその更に上をいくほど雄弁に語ります。血の池の粘り気や、針の山がギラリと鋭く光る様子、下へと沈み込む不気味や、上へと向かう焦燥、お釈迦様のたたずむ蓮池の静謐さ…それらを鮮やかに音にしてお届けしたいと思っています。副科打楽器も頑張ります。
コロナに沈む春を何とか明るく出来ないか、と、そればかり考えて組んだプログラムでしたが、あれよあれよという間に、私たちの心に影を落とすのはコロナばかりではなくなってしまいました。ところが、たまたまアンコールに選んでいた曲が、これまたドンピシャで、深い力をもった言葉たちが今こそ私たちの胸に優しく迫るように思います。
ご多用中とは存じますが、ご来聴いただけましたら嬉しいです。(コロナ感染対策のため完全予約制となっております。事前のご予約をどうぞお願いいたします)


今月の出演予定(記録含む)です。

【ローム株式会社 入社式 ウェルカムコンサート】
4月1日(金)14:30(ロームシアター京都)
指揮:キハラ良尚
ピアノ:小井土文哉
曲目:80日間世界一周旅行(ヤング/南安雄編)、ピアノ協奏曲第4番(ベートーヴェン)、連作交響詩『我が祖国』より「モルダウ」(スメタナ)ほか
➡︎新入社員の皆様をお祝いするかのような、素晴らしい桜日和の岡崎周辺でした(風が強烈でしたが)。今年の新入社員さんたちは、コロナで学生生活の半分が犠牲となった人たちなんだなぁと思うと、社会人になっても有給休暇をしっかり利用して余暇も存分に楽しんでほしいと心から願うばかりでした。

【スプリングコンサート】
4月10日(日)14時開演(京都コンサートホール)
指揮:田中祐子
曲目:『キャンディード』序曲(バーンスタイン)、バレエ組曲『エスタンシア』(ヒナステラ)、『ウエスト・サイド・ストーリー』より「シンフォニック・ダンス」(バーンスタイン)ほか
➡︎どうしよう、なんか大変!練習します…
指揮は田中祐子さんですから、キレッキレで盛り上がるコンサートになること間違いなしです。最近パァッと爽快な気分になることがないなぁと思うあなた、ぜひお越しください☆

【アスニーコンサート ソプラノ・クラリネット・ピアノによる 春と愛をうたうコンサート】
4月16日(土)14時開演(京都アスニー)
出演:栗原未和(ソプラノ)、二塚裕美(ピアノ)、小谷口直子(クラリネット)
➡︎曲目含め、上に書いたとおりです。

【京都市交響楽団 第666回定期演奏会】
4月22日(金)19時開演(京都コンサートホール)
指揮:ミハウ・ネストロヴィチ
ヴァイオリン:郷古廉
曲目:弦楽オーケストラのためのオラヴァ(キラール)、ヴァイオリン協奏曲ホ短調(メンデルスゾーン)、交響曲第1番ハ短調(ブラームス)
➡︎4月と5月は、コロナで来日が延期になっていたらしいお2人のマエストロの初登場が続きます。今回はメンデルスゾーンとブラームス、両方乗ります。郷古さんのメンデルスゾーン、とってもとっても楽しみです◎