炎暑と甲子園とプロコ

毎日、観られるかぎり甲子園を観て元気をもらっています。
京都国際が初戦敗退してしまったことはとても残念だったけど、私の中学時代の2つ上の先輩が近江高校の吹奏楽部で顧問をされているので、近江高校を何となく多めに応援しています◎。
それにしても、この暑い中、選手の皆さんも、スタンドで応援する皆さんも、本当に大変なことだなと、何というか言葉も見つかりません。いくら外用(そとよう)楽器だとしても、タンポとか、コルクとか、接着剤が溶けてグネグネにならないのかしら…金属の楽器、熱くなってヤケドしたりしないのかしら…大太鼓の皮、大丈夫かいな……申し訳ないから、せめてエアコンだけでも切って常温で応援してみようかと思ってはみるけど、思ってみるだけで、できません…テレビからは、日差しの眩しさしか伝わってこなくて、私は27℃の部屋にいて、ごめんなさい。誰か〜甲子園に屋根つけてあげて〜…


まだまだ頭の中がロメオとジュリエットです。
抜粋では何度か実演しましたが、バレエで全曲というのは私は今回が初めてで、とても楽しみにしていました。
プロコフィエフなので、そして、「愛」が「切ない」物語なので、クラリネットはあちこちで大活躍。若い恋の始まりの嬉しさや、憧れや、憂いや、情熱や、儚さや、いろんな思いを音にして…でも、さすがだなと思うのは、全幕(全50数曲)通じてたった一ヶ所、1音だけのためにA管を用意してA管の最低音Desをクラリネット3人(バスクラ含む)で強奏する場面があるのですが…何の場面だと思いますか?

ジュリエットが死んだと思いこんで、後を追ってロミオが毒薬をあおる、その、毒薬が喉を通る時の(短剣で自害の場合はその時の)音に使われています。

クラリネットの低音には、まさに、そのような、暗くて、黒くて、おぞましいような、底知れぬ不気味さと、エネルギーがあると感じます。プロコフィエフさすが。うふふ。
でも、そのあと、ジュリエットがロメオを追って命を絶った場面で(命は大切にしましょう皆さんくれぐれも。)まさにジュリエットの魂が浄化されていくかのような最後のソロを担うのも、クラリネット。ふふふ。天国に召されていくようなオーボエの優しいロングトーンに受け継いだあとは、ジュリエットの魂を、まるでその背中をやさしく撫でるように寄り添うクラリネットも好き。ふふー!

…と、クラリネット目線で聴くとこうなりますが、フルート大好き目線で聴くとフルートのソロのほうが圧倒的に魅力的かもしれないし、オーボエソロのほうが断然重要かもしれません。ま、音楽なんてそんなものですということでお許しください◎

灼熱のロームシアター通いはもう少し続きます。
あつすぎる〜〜
Naoko Kotaniguchi Official Blog

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