心のちょうど
夜更けのきつねそば。
わたし「ごちそうさまでした〜」
店の人「638円です」
わたし「(千円…かな…)あ!すごい」
わたし「ふふふ(640円出す)」
店の人「ぉ、ちょうど!」
わたし「ちょうどじゃないけど笑、心のちょうど!」
店の人「心のちょうど!ほんまですわ!」
店の人「2円のお釣りです笑」
わたし「ごちそうさまでした〜」
*****
今日は、指導させてもらっている高校吹奏楽部の定期演奏会でした。
ここは、超強豪校ではないけど、勉強をほっぽり出して部活だけやってるわけじゃなくて、むちゃくちゃ賢い学校で、部活しながらみんなちゃんと勉強もして、部活もすごく頑張って、現代ではなかなか稀有な感じだと思いますが、そしてだから昨今は新入部員も豊かには集まらなくて苦戦しているようですが、部活だけ、勉強だけと開き直らずに出来る限りの高校生らしい努力をするところが、私はとっても好きです。私の演奏会で、休憩時間に客席やロビーの片隅で英単語を覚えていた若い子たちがいた、という目撃情報が驚きとともに時々聞こえてきますが、たぶん彼らです笑。高校生の正しい姿!眩しい。そして、忙しいのにほんとにゴメンと心から思います、いつもありがとう!
そんな彼らの定期演奏会は、まぁもともと(少人数なために)いくつもの楽器を掛け持ちするサーカスみたいな学校なんですが、普通の吹奏楽(座奏)だけでなくて、歌う、踊る、和楽器もする、ジャズもやればステージマーチングもする、バトンもあれば何でもある…いったいいつ練習したんだとびっくり仰天するとともに、座ってまじめにレッスン受けてくれてる姿しか知らないから、嬉々として歌い踊りジャズナンバーのソロを見事に吹きこなす彼らの勇姿を見て、えーあんなに俊敏に動けるんだとか笑、えーあんな顔もするんだとか、ひゃージャズのほうが上手じゃん!と驚いたりとか笑、それぞれの子のいつもと違う表情を目の当たりにして、わくわく大感激。そうだよね、そうだよね、と思いながら、涙、涙。
あの情熱を全て座奏に向けていたら、きっと夏のコンクールはもっと良くなるんじゃないかと一瞬思わなくはないけど笑、そんなこと、どうでもいい。人生としては、あのほうが、よっぽど豊か。本当に。凄いなぁ。
プログラムの最後は、フェアウェルマーチで、舞台の上に1.2年生を残して、引退する3年生が客席を通って退場していきます。舞台を降りて輝く笑顔で去って行く3年生には、もう明日から、待ったなしの受験勉強が待っていて、先輩の後ろ姿を見送りながら舞台で演奏し続ける後輩達は、あの立派な先輩を失うことをどれほど心細く思いながらだろうと思うとともに、でも、またあの子たちが、来年、同じく立派になっていくんだろうな、と、頼もしい気持ちで眺めていました。
終演して、会場を出ると、今度はロビーで、3年生たちが同じマーチを力いっぱい演奏してくれて、お客である我々を見送ってくれました。大好きなクラリネットの3人とここでようやく会えて、先生大号泣。淋しいなぁ。今年の3年生は、コロナの真っ只中をいった学年で、本当に立派でした。クラリネット以外にもスターがたくさんの学年だったけど、クラリネットの3人も本当に上手で、いつも朗らかで、優しくて明るくて聡明で、わたしはたくさん助けてもらったし、教えてもらいました。淋しい。最後の何とかとか、引退の何とかとか、泣いちゃうから苦手で、大人になってからそういうのは出来るだけ避けて、逃げてきたけど、今日は何か全然ダメだったなぁ。高校生って、まぶしいなぁ。こんな青春があったら、人生豊かだろうな。すてきな大人になるだろうな。幸せになってね。ずっと応援しているね。わーん、いっぱい泣いちゃったぁーーー
…からの、さみしくて、夜更けのきつねそばでした。甘いおあげさんに、慰めてもらいたい気持ちでした。
(追加)
日本が、勝ってしまった…(びっくり仰天)
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